将棋のルールを初心者向けに解説【駒の動き・並べ方・勝ち方】

将棋は、2人が交互に駒を動かし、相手の玉(王将・玉将)を「詰み」にすることを目指すゲームです。9×9の盤に8種類の駒を並べて始めます。最初は難しそうに見えますが、①駒の動き、②取った駒を打つルール、③王手と詰みの3つから覚えれば、実際に一局指すところまで進めます。

この記事では、将棋を一度も指したことがない人向けに、駒の並べ方・動かし方・成り・反則まで順番に解説します。途中にサイト内の将棋盤と1手詰の練習へのリンクも用意しました。

将棋の基本ルールは3つ

  1. 先手と後手が交互に1手ずつ指す。自分の番では自分の駒を1枚動かすか、持ち駒を盤上に打ちます。パスはできません。
  2. 相手の駒を取ったら、自分の持ち駒にできる。取った駒は、ルールの範囲内で後の手番に使えます。
  3. 相手の玉を詰ませたら勝ち。王手に対して逃げる・取る・合い駒するなど、どの合法手でも助からない状態が「詰み」です。

駒には決まった動き方があり、味方の駒があるマスには進めません。相手の駒のマスに移動すると、その駒を取れます。飛車・角・香車は遠くまで進めますが、通常は途中の駒を飛び越せません。例外は桂馬です。

将棋盤と駒の並べ方

将棋盤は縦9マス×横9マス、合計81マスです。使う駒は合計40枚で、開始時は先手・後手が各20枚ずつ持ちます。駒先の尖っている方向が、その駒を持つ側の「前」です。

自分から見て手前の列には、左から「香・桂・銀・金・玉(王)・金・銀・桂・香」と並べます。手前から2列目には、左から2つ目のマスに角、右から2つ目のマスに飛車を置きます。手前から3列目には歩を9枚並べます。相手側は向かい合う形で配置します。

以下は、盤上に初期配置を再現したものです。駒の位置を文章と見比べてみましょう。

将棋の初期配置(先手側を手前に表示)

9 8 7 6 5 4 3 2 1
香
桂
銀
金
王
金
銀
桂
香
飛
角
歩
歩
歩
歩
歩
歩
歩
歩
歩
歩
歩
歩
歩
歩
歩
歩
歩
歩
角
飛
香
桂
銀
金
玉
金
銀
桂
香
一 二 三 四 五 六 七 八 九
手番: 先手

将棋盤ビューアを開くと、SFEN形式の局面を入力して盤面を確認することもできます。

8種類の駒の動き方

すべて「自分の駒が向いている方向」を前として説明します。まずは歩・金・銀・飛車・角を覚え、続いて玉・桂馬・香車を確認すると覚えやすくなります。

歩兵(ふひょう)

「歩(ふ)」は前に1マスだけ進みます。将棋で最も枚数が多い駒です。成ると「と金」になり、金と同じ動き方をします。

金将(きんしょう)

「金」は前・後ろ・左右・斜め前の計6方向に、それぞれ1マス進めます。斜め後ろには進めません。金は成りません。

銀将(ぎんしょう)

「銀」は前と、斜め前・斜め後ろの計5方向に、1マス進めます。左右や真後ろには進めません。成ると金と同じ動き方になります。

飛車(ひしゃ)

「飛」は縦・横の4方向に、途中を駒でふさがれていなければ好きなマス数進めます。成ると「竜(龍王)」になり、飛車の動きに斜め1マスの動きが加わります。

角行(かくぎょう)

「角」は斜めの4方向に、途中を駒でふさがれていなければ好きなマス数進めます。成ると「馬(龍馬)」になり、角の動きに縦横1マスの動きが加わります。

玉将・王将(ぎょくしょう・おうしょう)

「玉」「王」は周囲8方向に1マス進めます。ただし、移動すると相手に取られてしまうマス(相手の駒が利いているマス)には進めません。玉・王は成りません。

桂馬(けいま)

「桂」は2マス前に進んだ先の斜め左右、計2か所へ跳ねるように動きます。途中に駒があっても飛び越えられます。後ろには跳ねられません。成ると金と同じ動き方になります。

香車(きょうしゃ)

「香」は前方に一直線、間に駒がなければ何マスでも進めます。横や後ろには進めません。成ると金と同じ動き方になります。

駒が「成る」とは? 取った駒はどうする?

成る(なり)

相手側の奥3段を「敵陣」といい、駒が敵陣に入る・敵陣内で動く・敵陣から出るときに、条件を満たせば駒を裏返して成ることができます。「歩→と金」「飛車→竜」「角→馬」など、成ると動き方が変わります。金と玉(王)は成りません。

通常、成るかどうかは選べます。ただし歩・香車が最終段に進むとき、桂馬が最後の2段に進むときは、成らないと次に動けなくなるため成らなければなりません。

持ち駒を「打つ」

相手の駒を取ったら自分の手元に置き、後で自分の手番に空いているマスへ「打つ」ことができます。取ったとき成っていた駒も、持ち駒としては元の駒に戻ります。持ち駒を最初から成った姿で打つことはできません。歩の二歩など、打つ場所にも制限があります。

王手と詰み・投了の違い

王手(おうて)は、このままでは次の手に玉を取られる危険がある状態です。王手をかけられた側は、玉を逃がす・王手の駒を取る・間に駒を置くなど、必ず合法的に王手を防ぐ手を指さなければなりません。

詰み(つみ)は、その王手をどうしても防げない状態です。実際に玉を盤上から取る前に勝負が決まります。負けを認めて対局を終了することを投了(とうりょう)といいます。

「王手=すぐ勝ち」ではありません。相手が王手を防げるなら対局は続きます。最初は1手詰の形を覚えると、王手と詰みの違いを理解しやすくなります。

初心者が覚えておきたい反則

  • 二歩(にふ):自分の歩がある同じ筋に、持ち駒の歩をもう1枚打つこと。なお、と金は「同じ筋の歩」には数えません。
  • 打ち歩詰め:持ち駒の歩を打ち、その手で相手の玉を詰ませること。歩を打って王手すること自体は反則ではありません。
  • 王手放置:自分の玉に王手がかかっているのに、防がずに別の手を指すこと。
  • 行き所のない駒:歩や香車を最終段に成らずに進めるなど、次に動けない状態を作ること。また、合法的に動けない場所に持ち駒を打つこと。
  • 二手指し:相手の手番を飛ばして、自分が続けて2手指すこと。

対局時の反則は、細かな例外や大会ごとの運用もあるため、正確な判断が必要なときは日本将棋連盟の対局規則を確認してください。

将棋のルールを覚えるおすすめの順番

  1. 1日目:駒を並べ、歩・金・銀の動きを確認。実際の盤面で「次にどこへ動けるか」を考えます。
  2. 2日目:飛車・角・玉・桂馬・香車を確認。遠くに利く駒と近くに利く駒を区別します。
  3. 3日目:駒を取る、成る、持ち駒を打つ。二歩と打ち歩詰めも一緒に確認します。
  4. 4日目:王手と詰みを練習。1手詰を解き、玉の逃げ道と攻め駒の利きを見ます。
  5. 5日目から:短い対局に挑戦。序盤は玉を守る意識も持ち、終局後に1つだけ改善点を振り返ります。

将棋のルールに関するよくある質問

将棋は何歳から始められますか?

年齢による制限はありません。小さな子どもなら、最初は歩と玉だけなど駒の種類を減らして遊び、少しずつルールを増やす方法もあります。

将棋には何種類の駒がありますか?

初期配置で使う基本の駒は、玉将(王将)・飛車・角行・金将・銀将・桂馬・香車・歩兵の8種類です。成ることで別の動き方になる駒もあります。

取った駒は相手に返すのですか?

返しません。取った駒は自分の持ち駒になり、自分の手番に打つことができます。これが将棋の大きな特徴の一つです。

王手をされたら必ず玉を逃がさないといけませんか?

必ずしも玉を動かす必要はありません。王手をかけている駒を取る、間に駒を置くなど、合法的に王手を防げる方法なら選べます。

「待った」はしてもよいのですか?

公式対局では、着手完了後に指し手を取り消す「待った」は認められません。友人同士の練習なら、事前に約束したルールに従いましょう。

参考にした一次情報

この記事は、日本将棋連盟が公開する基礎知識と対局規則を参照し、初心者が学びやすい順番に整理したものです(確認日:2026年10月12日)。